Entrepreneurship
アントレプレナーシップの重要性
“Babson College prepares and empowers entrepreneurial leaders who create, grow and steward sustainable economic and social value—everywhere.”
”バブソン大学は世界中あらゆる場所で、持続可能な経済的・社会的価値を想像し、成長させ、責任を持って維持させる起業家精神を持ったリーダーを育成し、その能力を高めていく。” – バブソン大学
これはバブソン大学のミッションステイトメントです。バブソンでは、アントレプレナーシップ(起業家精神)はベンチャー企業のみならず、全てのチーム、全ての会社・組織が持たなければならないものと考えています。アントレプレナーシップの考え方やその行動は、組織の全てのメンバーによって行わなければならないものと考えます。
バブソンでは、アントレプレナーシップの考え方やその行動は生まれつきのものとは考えていません。教育により取得可能なスキルと考えます。バブソンはEntrepreneurial Thought and Action ®という体系的な教育方法に基づいて、高いレベルのアントレ教育を提供しています。
人口問題、気候変動問題、食料問題、海洋・陸上資源問題等、テクノロジーの発達にも関わらず、地球規模での問題はまだまだ解決の糸口を見つけられていません。不確実性が高まるこの世界で、最も必要なスキルはアントレプレナーシップ(起業家精神)ではないでしょうか?
“Some of the greatest companies are because they are a collection of initiators, innovators, risk-takes, and good business runners that have invented things that fundamentally change how the world works and lives.” – Bill Green Chairman, Accenture (Class of 1977)
Entrepreneurial Thought and Action®(ET&A™)
Babsonでは独創的なEntrepreneurial Thought and Action®(ET&A™)という方法論を取っています。これは大学生、卒業生、経営幹部の行動、実験、訓練のバランスを取るように意図されており、ビジネス上の問題以上に、大企業の革新、家族の育成、慈善団体の創設、世界的な社会問題の解決を図ることを目標にしています。具体的には、“始める”、“具体的なアクションへ踏み出す”、“違いを生む” といった観点を重視した教育を展開しています。
MBAでの6つの学習目標
MBA学習目標として“起業家思考と行動”、“社会的、環境的、経済的責任”、“自己と状況の認識”、“深い機能知識と統合能力”、“地球環境の管理”、“リーダーシップとチームワーク”の6つの目標を定め、定期的に評価しています。
教授陣
パワフルな教授が多く、授業中に教室を所狭しと動きながら生徒の発言を積極的に促す授業が多くあり、飽きずに授業を楽しめます。時には教授が目の前まで来て質問を問いかけることもあります。またビジネス経験のある教授が多く、理論と実践の乖離を指摘し、独自の改良を加えた教育を展開していることも魅力のひとつだと思います。Babsonでは既存の経営理論の弱点を改良することもアントレプレナーシップであると捉えており、そういった意味で教授にもアントレプレナーシップを求めています。
現在、日本人の教授2名(松野研一教授、山川恭弘准教授)が在籍しており、キャリアや起業相談など、さまざまな形で、日本人学生をサポートしてくれています。
生徒
ファミリービジネス出身の学生が多いことがBabsonの特徴の一つであると言えます。卒業後は社長や将来の社長候補として戻ることが決まっているため、具体的な経営の課題や事例を授業で展開されること、また他の生徒にとって将来の重要なビジネスネットワークになり得る点で、この特徴は非常に良い特徴であると思います。また、ファミリービジネス出身でなくても、自身で起業や新しいことを始めることを考えている生徒が多く、生徒同士で非常に良い刺激を与え合える環境となっていることも利点であると思います。
起業家を育てる仕組み
Babsonには学生を起業家として育てるためのサポートが充実しています。一つ目はサマーベンチャープログラムであり、夏休みの10週間を通して、MBAだけでなく学部生やF.W. Olin College of Engineering、Wellesley Collegeから面接を通過した約15チームに学生寮、コワーキングスペース、専任顧問、専門家のスピーカー/メンターを提供されます。またプログラムの後、10年以上にわたる数百人のSVP卒業生の強力なネットワークに加わります。二つ目は起業サポートコースの提供であり、面接を通過した学生は学期中に毎週のセッションを通して、教授、関連する分野の起業家、および同じプログラムに参加している他の学生からアドバイスや指導を受けることができます。三つ目は個別のプロジェクトスペースの提供で、学生は自分のビジネスアイデアをもって学校側と面接を行い、面接を通過すれば授業のある期間は個別のスペースが与えられます。その他、賞金付きのビジネスコンペ等も多数あります。
ボストンというロケーション
ボストンはライフサイエンス、クリーンエネルギーやロボット工学等の分野でエコシステムが形成されており、スタートアップの資金調達ではシリコンバレーについで全米2位にランクインしています。名だたる大企業やベンチャーキャピタルがオフィスを構えており、数々の名門大学やアクセラレータ、インキュベータもボストンで活動していることから、ミートアップイベントやスタートアップのピッチイベントが毎週のように開催されています。学生環境ではなく、実際のビジネス環境で行われる数々のイベントは学生のネットワークを広げるばかりではなく、知的好奇心や向上心を刺激するものです。BabsonのMBA学生はCambridge Innovation Center (“CIC”)と結び付きもあり、イベント企画等の活動も行っています。更にHarvardやMIT等の名門大学にて開催されるビジネスイベントにも簡易にアクセスできる環境である点もボストンに居を構える学校へ通うことの魅力であると言えます。